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杜若(かきつばた)

振袖 五ツ紋付 袷
大正期 錦紗縮緬
明治末期から大正、昭和初期にかけて日本の女性が最も美しいきものを着た時代、その頃の逸品です。
「百花の王」と称される牡丹を中心に、薔薇、百合、菊等四季の花々が咲き誇る様はまさに百花繚乱、たおやかに垂れ下がる桜の後ろにかかる淡い春霧が花々を生き生きと浮き上がらせ、まるで花々の息吹きまでもが感じられるような豪華な振袖です。

 

振袖 五ツ紋付 袷
昭和初期 錦紗縮緬
振袖全面に爽やかな錆浅葱色の水辺、色とりどりの杜若を金糸銀糸をも入れた刺繍を施して立体的に描かれた華やかな振袖。杜若は湿地に生え、春に端正な花を咲かせ、古くから日本人に愛され、万葉集にも度々登場しています。「いずれあやめかかきつばた」の慣用句でも知られるように美しいものの象徴として使われてきました。

上記二点は、調査研究室資料から選出した資料で、クリアファイルとして作成したものです。

 

 

 

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