日本には美しい四季があり、万葉以来の文学にも日本の四季感は多様に表現されています。 そしてその四季の移り変わりとともに咲く花の美しさは心を和ませ、時としては癒してもくれます。 華やかな大輪の花、つつましくひかえ目の花、花 …
「松立てて 空ほのぼのと明くる門」(夏目漱石) 新しい年を迎える準備のひとつに家の戸口や門前に一対の門松(神様の降りる目印となり宿るところ)を立てて、歳神様を迎えます。 初夢は如何でしたか。一月は松が取れると鏡開き、正月 …
豊かな自然や四季に恵まれたこの地に、また秋が訪れました。 日本の春夏秋冬の各季節は二十四節気(立春・立夏・立秋・立冬など)があり、一年を通して細やかに季の変化を楽しみ生活の中に取りこんで年中行事もさまざまに歳時記としてい …
銘仙の原形(江戸後期)は屑繭や玉繭を用いた丈夫な太織物で目千・目専と呼ばれました。その頃は無地物、縞、格子柄などで渋みのある地味なものでした。 明治期に入り、ドイツから化学染料が輸入され、色彩も鮮やかになっていきます。産 …
きものに描かれた文様は変化に富んで美しいものです。草花を描いた植物文、風景や動物、器物など森羅万象あらゆるものが文様になっています。 今回は調査研究室の文様裂の中から“心弾む”をテーマに選び出し展示いたしました。 桜花の …
今日の半衿の形式は、結髪の普及と密接な関係があり、もっぱら本衿の汚れを保護する実用目的によるものであったことが※「守貞漫稿」に記述されています。 明治、大正期には女性のきものの色や柄が地味であったため、半衿に模様をつける …
季節はめぐり秋の訪れとなりました。虫の声も聴かれ、稲も色づき頭をたれています。このような季節の情景はきものの文様にも写し取られています。 豊かな実りをもたらしてくれる収穫の秋、灯火親しむ読書の秋、スポーツや芸術も楽しく・ …
東西に位置する日本には春夏秋冬の四季があります。日本人は、その四季の移り変わりを敏感に感じ取りそれぞれの季節の美しさを見出しています。日々の生活の中の二十四節気や季節の歳時などの細やかな季の変化を取り入れ、文字や俳句、音 …
かつて農耕民族であったわが国では季節の移ろいの中、鳥やさまざまな身近かな動物と共に暮らしてきました。 鳥は天と地を行き交う生きものとして表され 紋様として花などの植物や風景・天象文などと組合わせることで季節感を感じさせて …
平成30年新春 今年の干支は戌(いぬ) 年明けに相応しい 松竹梅、宝尽し、四君子(竹・梅・菊・蘭)などの吉祥文様を中心に掲載いたしました 文様から梅の香や春告鳥のうぐいすの声も聴こえてきそうです 春めくとともに気温が上が …
菊花を愛(め)でる 菊花は天平(奈良)時代に中国から(唐)伝わり、姿・色・香りの優れているところから日本人にも愛好され、観賞花の雄とされています。 菊は秋を代表する植物で春の観桜とならび秋の観菊として親しま …
生きとし生けるもの 動物文 動物崇拝などから動物を文様に描写することは古くからありました。 正倉院に残る西方伝来の動物文は獅子や龍のような想像の獣で逞しい姿をしています。 農耕民族であった日本の動物文は身近 …